令和2年度 興津小学校地域防災について
近い将来予想される南海トラフ地震による津波と土砂災害に備え、海岸部に位置する興津小学校地域ぐるみ学校安全体制整備推進事業を展開し、減災を基本とした取り組みを進めています。
3月9日 抜き打ち地震津波避難訓練
抜き打ち地震津波避難訓練を実施しました。この訓練は、事前に告知せず教員のいない中、避難できる出口が少なくなり、これまで学校から避難していた向山避難広場に行けないことを想定しての訓練でした。
児童は、訓練放送と同時に身を守る姿勢をとり、揺れが収まるとヘルメットをかぶり唯一外に出られる児童玄関南出口から東門を出、中学校脇の道から向山に走りました。その時、校長から「この先浸水して向山には行けません。」と声がかかりました。「4号タワー!」数人の子から声が上がり、一斉に4号避難タワーに向け走りはじめました。
避難開始から、全児童が避難するまで5分26秒でした。避難後の講評で、「普段は右側通行なのでブロック塀沿いを走ったと思います。しかし、ブロック塀は倒れる危険性があるので左側ですが竹垣沿いを走りましょう。」(左右に関わらず、安全な場所を選ぶ)と教員からお話ししました。避難訓練後の防災学習会でも、講師の松岡雅士先生(防災士・元興津小学校長)から「興津地域は、避難場所や避難タワーなど整備が進んでいる。」「避難場所までたどり着くことが大切。」「ブロック塀や液状化、家具固定など、課題に取組んでほしい。」ことを指導していただきました。
また、避難訓練にあたり、PTAのみなさんに安全指導をしていただきました。ご協力ありがとうございました。
2月24日 第3回興津地域ぐるみ学校安全体制整備推進委員会
第3回目の興津地域ぐるみ学校安全体制整備推進委員会を行いました。本年度の中間検証以降の取組を検証しました。地域の方を巻き込んだ活動が難しい時期ですが、第2回に引き続きたくさんの方に集まっていただき交流できたことがうれしかったです。最終検証では、興津小学校・興津中学校ぼうさい甲子園受賞の取組等について報告しました。また、本年度末で閉校する興津中学校の田上校長先生から、これまでの興津中学校の防災教育の取組について、最後のご報告がありました。
また、ご指導いただいている京都大学巨大災害研究センター矢守研究室の皆様には、ZOOMを通して参加していただきました。
2月20日 学習発表会・防災学習会
学習発表会・防災学習会を保護者・地域の皆様を招き開催することができました。
第1部の学習発表会では、各学年がこれまでの学習成果をいかし劇や防災学習について発表することができました。
第2部の防災学習会では、京都大学矢守研究室の皆さんに講演をしていただきました。長年本校の防災教育をご指導いただいている矢守克也教授ですが、新型コロナウィルス感染症の影響で1年生にとっては初の紹介となりました。
これまでの防災教育の取組・興津中学校閉校に伴うこれからの興津小学校の取組、そして未来の興津につにつながる講話をしていただきました。
2月9日 防災標語立て看板
興津小学校では、防災標語の立て看板を作成して地域各所に掲示をしています。本年度も、3・4年生が地域の方のご協力で立て看板作りに取組みました。
2枚は、令和元年度「南海トラフ地震に備えよう」標語コンクール入賞作品。1枚は、本年度の3・4年生の作成した標語を書きました。
1月28日 下校時避難訓練
興津小中学校合同で15時50分一斉下校、16時に流れた訓練放送を受けて、児童は物が倒れてこない場所で、ランドセル等を持った状態でも身を守る行動をとることができました。その後、避難の放送を聞いてからもすばやく最寄りの避難場所をめざして真剣に避難することができました。
小中学校で児童生徒22名が参加し、19名は教員が配置されている避難場所に避難できました。また、3名は教員が配置されていないけど自分のいた場所から一番近い避難場所に避難し、教員が確認に来るまで待つことができました。訓練放送で終了の合図があるまで高いところから動かないという指示を守れていた成果であると共に、来年度以降中学校の教員が参加できなくなる中で多くの避難場所を使って安全に訓練するため、保護者や地域の方の協力をお願いしなければならない課題も見つかりました。
ご協力いただいた地域の皆様、ありがとうございました。
1月17日 ぼうさい甲子園
優れた防災教育や活動を表彰する「ぼうさい甲子園」(毎日新聞社など主催)で、URレジリエンス(縮災)賞を受賞しました。感染症対策が必要な状況で、テレビ会議を活用した防災授業や「防災すごろくマップ」のAR化の取組が認められたものです。興津中学校は奨励賞を受賞しました。
12月18日 防災すごろくARまとめ
京都大学の皆さんと須崎市立多ノ郷小学校の先生を交え、ZOOMを使ってこれまでの学習のまとめをしました。子どもたちがどのような思いで動画を撮影し編集したかを振り返ると共に、本年度から防災マップ作りに取組んだ多ノ郷小学校の防災マップを見ての感想や多ノ郷小学校の子どもたちが興津小学校の防災マップや動画を見た感想の交流をしました。このことにより、子どもたちは自分たちの防災学習が地域から広がっている実感を持つことができました。
12月11日 火災訓練
家庭科室から出火した場合の火災避難訓練を行いました。訓練後は「消火体験」を行い、火災から身を守るための実感を伴った訓練となりました。また、体育館で油火災について水をかけると火が広がることなど映像を見て学習しました。
11月25日 避難場所めぐり(2)
興津地区には15の避難場所(避難所を含む)があります。その中から今回は、小室避難場所と忠霊塔避難場所を中心に学習しました。
避難場所では、避難場所の工夫や改善について一人一人が気づいたことを縦割り班で紹介しあいました。また、側溝をふさぐブロックの隙間が大きいことや舗装がでこぼこしたり草が生えていること等、5・6年生がまとめ町危機管理課の方に改善のお願いをしました。
11月17・19日 興津ぼうさい探検隊【3・4年生】
3・4年生は、興津地区自主防災組織会長船村覚さんと四万十町危機管理課芝野さん中野さんのお話をうかがいました。お話を聞いたことについて質問したり、テントや簡易ベッド・非常食の準備を経験することで興津地域の防災意識を高めていくことの大切さを学ぶことができました。
11月16日 登校時避難訓練 持ち出し袋(避難袋)説明
午前7時45分ごろ、地震発生を知らせる放送が流れました。放送と同時に児童は自主的に身を守る行動をとり、揺れが収まる放送が流れると避難場所に向け避難を開始することができました。
大人の指示待ちにならず、避難行動をとることができたのは日頃の防災学習の成果の表れであると捉えています。
各避難所に全員集合したことを確認した後、大人の指示がなくても自主的に避難できたことをほめました。
登校後の朝会で、教頭先生から向山避難所に置いている持ち出し袋の中身を入れ替えることについて説明がありました。興津小学校では登校中被災した場合、向山避難所に避難することにしています。そこで、年度に2回中身の入れ替えを家庭で行い避難所の倉庫に子ども一人一人の持ち出し袋を常備するようにしてます。避難所で過ごす間、自分が必要とするものを家族で考えて用意することで、防災意識を高め災害に備えたいです。
11月12日 第2回興津地域ぐるみ学校安全体制整備推進委員会
感染症拡大防止対策をとり、今年度第2回目の興津地域ぐるみ学校安全体制整備推進委員会を行いました。本年度前期の取組を振り返り中間検証を行いました。地域の方を巻き込んだ活動が難しい時期ですが、たくさんの方に集まっていただき交流できたことがうれしかったです。
また、ご指導いただいている京都大学巨大災害研究センター矢守克也教授には、ZOOMを通して参加していただきました。
11月11日 防災すごろくAR動画編集2
前回編集した動画をARで見てどのようなものになるか確かめた後、さらに動画編集に取組みました。動画に取り入れるイラストやアイコンも、子どもたちが作成しました。
11月5日 シェイクアウト訓練
高知県一斉に取組むシェイクアウト訓練が実施されました。
訓練放送と共に、どの教室でも机の下に入り対角線に机の脚を抑えて身を守る姿勢をとることができました。
10月31日 小中合同避難路清掃
興津中学校と最後の避難路清掃を行いました。防災意識を高め地域に貢献する心を育てることを目的に毎年行っています。小学校1年生から中学校3年生まで、少ない人数ですが協力して取り組むことができました。また、保護者の方や地域の皆様にも参加していただきました。
来年度からは、小学生のみでの実施となります。保護者や地域の方の協力を求めると共に、窪川中学校に通う地域の中学生の参加も呼びかけ、「自分のいのちは自分で守る」防災文化を築いていきたいと思います。
10月22日 防災すごろくAR動画編集1
1学期に行った防災すごろくフィールドワークで撮影した動画をもとに、防災や興津の自慢について伝えたいことをまとめ、ワークシートにシナリオを書きだしました。さらにタブレットを使い、文字を入れたりすることでより伝わりやすい表現の工夫をしながら動画編集に取組みました。
10月13日 香川県防災センターでの研修
年度初めの計画では、3年生以上の児童・教職員と保護者・地域の方とで香川県防災センターの研修を行う予定でした。しかし、新型コロナウィルス感染症拡大防止のため本年度の視察研修は中止となりました。
そこで、修学旅行の行程に防災学習を取り入れ、令和6年度統合予定である東又小学校6年生との合同学習としました。
香川県防災センターでは、以下の体験をしました。
(1)地震災害についての学習
(2)消火器を使った消火訓練体験
(3)暴風体験
(4)煙避難体験
(5)地震の揺れ体験
興津小学校では少人数での学習が多いので、東又小学校の6年生と13人で学習することにより様々な感想や意見を持つことができました。
7月11日 防災参観日
各学年で、防災についての授業を行いました。
授業後は体育館で、防災教育アドバイザーの松岡雅士先生から地震や津波についての基本的なことや身を守るための準備や行動についてお話をしていただきました。
新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、地域の方を招いての学習会はできませんでしたが親子でじっくりとお話を聞くことができて良かったです。
7月10日 防災すごろくAR フィールドワーク
「防災すごろく」をAR化するための、フィールドワークを行いました。
久しぶりに京都大学の皆さんも興津での学習に参加していただき、4号タワー周辺、小室の浜、忠霊塔避難場所での動画を撮ることができました。
それぞれの場所に、「防災すごろく」の駒である災害対応自動販売機、竹垣、蓄光マーカー等が有ります。動画で紹介することによって、興津小の先輩たちが興津の防災や良さを集めてきたことを振り帰ることができたようです。
本年度の5・6年生は3人だけですが、「防災すごろく」のAR化に取組むことで、広くわかりやすく防災を知ってもらいたいという子どもたちの気持ちが具体化されているようです。今後も、少しずつ動画を撮りためていきたいと思います。
6月25日 地震・津波避難訓練(休み時間)
自分の命は自分で守る力を身につけさせるためには、様々な場や状況を想定しての避難訓練を実施することが重要です。
訓練当日の天気は、曇り時々雨。予備日を含めた天気予報も雨が続いていました。実施するかどうか迷いましたが、管理職で判断をして水たまりの多い避難ルートを避けての実施としました。これまでの訓練でも、津波や避難道の様子によって避難経路が変わったりその判断をしなければならない場面があるということは子どもたちに伝えてきました。
緊急地震速報とともに、子どもたちは物が落ちてこない・移動してこない・倒れてこない場所を素早く見つけ、身を守る行動をとることができていました。避難を始めると、誘導の教職員とトランシーバーで連絡を取りながら、いつもとは違うルートでしたが向山避難所に10分以内で全員避難することができました。
また、訓練後には避難する可能性が最も高い避難場所に設置されている「防災倉庫」にマイ非常用持ち出し袋を保管する活動も行いました。命を守るために事前の備えをすることも大切です。
訓練後の反省で、
・予備日があったのに、悪天候で訓練を実施したことはよかったか。
・天候が良くない場合を考えて、着替えを事前に用意させる必要があったのではないか。
・トランシーバーで連絡を取り合わなければならなかったのは、準備不足ではなかったか。
・玄関で上履きを靴に履き替えさせたが、上履きのまま外に出て履き替えに戻った児童がいた。
等の意見が出されました。
どれももっともな意見で、訓練を実施する管理職の責任を問い直すことになりました。
今後も、様々な場面を想定しながら安全で効果的な避難訓練に取組んでいきます。
6月9日 避難場所めぐり
興津地域には15か所の避難場所・避難路・避難タワーがあります。子どもたちには、地震津波が発生した際には、自分の判断で適切な避難場所を選択する力が求められます。そのためには、まず15か所の避難場所等の情報を常に最新のものに更新しておく必要があります。その取り組みが避難場所めぐりです。今回は3つの地区のうち郷分地区の避難場所である、1・2・4号タワーを訪れました。グループ学習では、上級生が教科リーダーとして(1)避難路での工夫(2)問題点や改善点について意見交流を進めていきました。
学校近くの避難所であり自宅や学校からの距離、校舎や日頃避難訓練をしている向山避難所・防災拠点であるさくら貝・保育所との高さ比べや備蓄品について詳しく調べることができていました。
5月22日 京都大学防災研究所との連携による防災学習
5・6年生は、京都大学防災研究所のご協力で防災学習を進めています。本年度は、新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、京都大学からの出張ができないということでテレビ会議システムを使った遠隔学習に取組みます。
第1回目として、お互いの自己紹介から始まり、これからの防災学習を進めていく内容を考える授業を行いました。
5月14日 小中合同地震津波避難訓練
本年度最初の地震津波避難訓練を小中学校合同で実施しました。子どもたちが自分で考え、判断し、その時・その場で正解を生み出せる力を身につけさせるためには、いろいろな選択肢を提供しておくことが重要であると考えています。
学校から向山避難場所まで、全員が8分48秒で避難できました。地震発生から15~20分で30cmの津波が来ると言われています。今回も、本気度100%の子どもたちの姿に大きな手ごたえを感じました。
5月12日 起震車体験
本体験活動は、揺れに対する疑似体験を通して、身を守る姿勢を取ること、家具固定など日常の揺れへの備えを高めることをねらいとしています。興津地区は、南海トラフ地震が発生した際には、震度6強の揺れが想定されています。ゆえに毎年、その揺れを体感しておくことは、自分の命を守る力を育む上で、極めて重要な活動であると考えています。
4月13日 1年生向山避難所の確認
1年生は、入学してすぐに学校近くの向山避難所への避難路を確認をします。
風が強く寒い日でしたが、地震は天候に関わらず起きるので、どんな時でも揺れたら高いところに避難することを学びました。
向山避難所では、防災倉庫の中を見学しました。