議会議事録

平成27年12月四万十町議会定例会 町長行政報告


平成27年12月四万十町議会定例会

町 長 行 政 報 告
                                    

 本日、議員の皆様のご出席をいただき、平成27年12月町議会定例会が開催されますこと厚くお礼を申し上げます。
 開会にあたりまして、先の9月議会定例会以降の主要な行政運営等に関しまして、ご報告申し上げます。

■ 四万十町版総合戦略の策定について                  

 本町における人口減少克服と地方創生を中心とした「四万十町人口ビジョン」及び「四万十町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を、まち・ひと・しごと創生法に基づき策定し、11月24日に公表いたしました。
 策定にあたりましては、住民意識調査や個別ヒアリング等を行い、寄せられた幅広い意見を集約し、9月末に案を取りまとめ、総合振興計画審議会での審議を経て、意見公募も実施したところです。
 その中で、今後目指すべき将来の方向については、現状分析や住民意識調査等の結果を踏まえ、人口の将来展望を提示する2060年(平成72年)の人口ビジョンとして、国の推計人口5,800人を約3千人上回る8,800人以上と定めました。
この人口ビジョンの設定にあたりましては、若い世代が希望する子どもの人数を反映した出生率の向上、都市部から地方への移住要望の実現による移住者数の増加、仕事や雇用確保などの実現による若者層の転出超過の抑制、この3つを条件としたところです。
また、この実現のために、今後5年間で戦略的に取り組む事業を盛り込んだ総合戦略では、4つの基本目標と施策の方向、具体的な事業を掲げ、各分野が連携した「しごと」「ひと」「まち」の好循環の確立を目指すこととしています。
 総合戦略は、平成27年度版とし、現在進めている施策を中心としていることから、さらに発展させた施策や新規事業については、策定予定の次期総合振興計画との連携が不可欠ですので、今後、調整をしていきたいと考えています。
 本町は、今後も人口減少が続く状況にはありますが、人口ビジョンで示す将来展望に向け、議会、住民、行政、関係機関が認識を共有するとともに協働の精神のもと、危機感とスピード感を持って取り組んでいく必要があります。
地域の特色を生かしたこれまでの取り組みをさらに発展させ、時代に適応した新たな“まち”の形成、「定住」できるまちづくりに向け、全身全霊で取り組んで参りますので、町議会をはじめ、これまで以上の住民一人ひとりの皆様の、まちづくりへの意識関与と参画をお願い申し上げます。

■JR予土線について                          

 JR予土線については、沿線住民にとって必要不可欠な公共交通機関であることから、その存続のため、JR四国に対して強く要請するとともに高知県、四万十市、四万十町の関係者や住民代表により設置した「高知県予土線利用促進対策協議会」と愛媛県側で設置されている「愛媛県予土線利用促進対策協議会」が連携しながら、利用促進に取り組んでいるところです。
 ここ数年は、予土線3兄弟の運行などにより、観光客の利用が増加し、減少傾向にあった乗客数は、微増の傾向にありますが、朝夕の便の利用者については、沿線の人口減少に伴い、減少が続いていることから、JR四国より「高知県予土線利用促進対策協議会」に対し、来年3月のダイヤ改正に併せ、現行の宇和島発の始発便と窪川発の最終便を廃止する旨の報告がされました。
本町といたしましては、廃止対象便の利用者数が少ないとしても、地域の観光振興と沿線住民の通勤、通学に必要不可欠であると考えており、到底容認することができる内容ではなく、「高知県予土線利用促進対策協議会」、「愛媛県予土線利用促進対策協議会」ともに連携し、JR四国に対し廃止の撤回を求めたところです。
その後、JR四国より撤回要請に対し、「平成28年12月までは現状の便数を確保するが、鉄道を取り巻く厳しい状況と経営状況から、今後乗客数の少ない便は減らしていくしかない状況であり、将来的には、会社の方針として採算の合わない路線そのものを廃止せざるを得ない状況になる可能性がある。」との回答がありました。
この回答を受け、12月7日に高知県予土線利用促進対策協議会臨時総会を開き、対応について協議を行ったところですが、現状から平成28年12月以降には朝夕の便は廃止される可能性が高くなっています。今後におきましても利用者数が減少していけば、減便がさらに進むことが予想されますので、町におきましても予土線の利用者増と存続に向けて様々な取り組みを行っていきたいと考えております。
住民の皆様におかれましても、予土線の利用を積極的にしていただきますようお願いいたします。



■ふるさと納税について                        

ふるさと納税制度については、工夫を凝らした返礼品の贈呈により多額の寄附金を受けている自治体があることや国における地方創生戦略のひとつとして、平成27年4月1日から寄附金控除額の上限の見直しと申告手続きの簡素化が実施されております。
 このような状況を踏まえ、寄附希望者からの申し込みの利便性を図るため、本年6月1日よりインターネットからの申し込み及び入金ができる仕組みを構築するとともに、本町の魅力や産品のPRを図るため、情報サイト「ふるさとチョイス」への加入を行いました。
 また、返礼品の充実やPRを戦略的に進めながら、新しい返礼品の開発・充実にも取り組んでいるところです。
 本年度の寄附の状況につきましては、11月末現在で寄附件数は18,400件、金額は約3億8百80万となっており、12月になっても寄附額が伸びている状況から、本年度末には5億円を超えると見込んでおります。
 県内をはじめ全国の多くの市町村が取り組んでいる中、情報サイト「ふるさとチョイス」で四万十町を見てくれた方は、四国内の市町村では1位から2位という状況となっています。
今後も四万十町の情報や魅力の発信、地産外商の推進を図るツールの一つとして、ふるさと納税制度を有効活用し、取り組んでいきたいと考えています。


■2016奥四万十博の取組みについて                   

来年4月10日から開催する奥四万十博については、高幡広域をエリアとした地域博覧会として、それぞれの市町の観光資源やイベントなどを磨きあげ、博覧会の期間中に多くの来訪者にリピーターとなっていただくための受け入れ体制と、博覧会以降の来訪者の増加につながる観光振興の基盤を推進するために実施するものであります。
 開催に向けて、高幡広域の奥四万十博推進協議会では、これまで本部会のほか企画運営部会・広報誘客部会・受入おもてなし部会など、6回から7回の会議を開催しておりまして、イベントや体験プログラムの検討や全国への広報、PRに活用するガイドブックやパンフレット、プロモーション動画、ホームページなどのWEBサイトの作成を行っております。
また、この他に各市町の住民や企業・団体に対しサポーターの募集、誘客のための観光企業やエージェントへの訪問活動、県外のイベント・キャラバン等への参加などの取り組みを行っております。
このような本部会の動きを受けまして、本町では、6月に奥四万十博推進検討委員会及び企画検討部会を設置し、具体的なイベント内容や受入れ体制等についての検討とともに、以前から実施しいている町の3大イベント、春の5月連休中に十和で開催している「よってこい四万十」、8月の夏休み中に大正で開催している「四万十大正あゆ祭り」、秋の11月に窪川で開催している「米こめフェスタ」をブラッシュアップした企画も検討中です。
また、観光施設や宿泊施設の誘客につなげるため、来訪者に四万十川を中心とした観光資源や町の食、歴史や文化を五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)で体験していただけるよう、既存の活動団体や町内の二つの高校と連携したガイドの育成や、各地域の資源を活かした体験プログラムを加えた着地型観光についても検討しています。
今後は、さまざまな取組について、奥四万十博推進検討委員会及び企画検討部会で素案を協議・検討し、実施計画書をとりまとめたいと考えておりますので、町民の皆様方のご協力とご支援をよろしくお願いいたします。

■ 社会保障・税番号(マイナンバー)制度の状況について         

マイナンバー制度につきましては、町の広報等を通じて随時お知らせをしていますが、現在、11月末までに全ての世帯(8,725世帯)に「個人番号カード」の交付の前段として、世帯員それぞれの個人番号が記載された「通知カード」の郵送が終了したところです。
しかし、不在等で受け取りがされていない「通知カード」、約860世帯分が町役場に返戻されており、本庁、大正・十和各地域振興局の窓口で、受け取りをして頂くよう準備をしております。
今後、「個人番号カード」の交付申請を済まされた方には、来年1月下旬から順次受け取りのご案内をする予定となっていますが、交付については「通知カード」と引き換えるという方法で行いますので、大切に保管いただきますようお願いします。
また、平成28年1月より、国保、介護保険などの社会保障に係る申請手続きの際には、「個人番号」の記載が必要となりますので、「個人番号カード」若しくは引き換えをされない方は「通知カード」の保管、確認をよろしくお願いします。
 この制度については、わかりにくい部分も多く、まだまだ不確定な部分もありますが、ご理解いただけるよう町民の皆様への周知に努めてまいります。

 以上で行政報告を終わります。
議員の皆様並びに町民の皆様の一層のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

○添付ファイル1 

平成27年12月四万十町議会定例会 町長行政報告 (PDFファイル 275KB)


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